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Story 02

Story 02

中国の巨大市場で描く成長戦略

世界中が注目する巨大な中国市場を舞台に、
独自の付加価値で、強い存在感を発揮する。

Special その「夢中」が鍵だ。

Story 02 夢中の先に得られたもの

  • Akira Iwata

    岩田 顕

    KEYENCE CHINA 制御システム事業部
    責任者 入社14年目(2021年4月取材当時)

    多岐にわたるタスクそれぞれに目的と目標を持って取り組んでいるキーエンス社員の姿に憧れ、ここで自分を試してみたいと思い入社。入社後、制御システム事業部に配属。浦和営業所、宇都宮営業所を経て、2013年に中国現地法人赴任。

Special

Scene
1

“オールキーエンス”で 日系企業のお客様の 大規模投資プロジェクトに挑む。

2013年、中国に赴任した岩田は、日系企業のお客様への営業を担当。しかし、そこには思わぬ壁があった。「経営層は日本人でも、私たちが最初にアプローチする現場の実務担当は中国人の方です。そのため、日本で培った営業ノウハウをそのまま使えるわけではありません。そこで重要になったのは、当社の中国人の営業担当といかに協力して進めていくかでした」。言葉の壁にも挑んだ。「一つは自分の中国語レベルの向上。また、商品の特徴や魅力をパソコン上で見せるなど、言葉が通じなくても伝わるPRを徹底して心がけました」。

日系自動車部品メーカーA社の大規模投資プロジェクトの情報が飛び込んできたのは、それからまもなくだった。A社は関連の装置メーカーなどにもアウトソースしながら製造を行っている。そのためA社との取引により、当事業部がメインで扱っているPLC(※)のみならず他のキーエンス商品も含めた販売先は大きく広がる。彼はこの大きなチャンスを掴むべく動きはじめた。

「キーエンス以外のメーカーの商品をメインで使用しているA社は、キーエンスの提案に圧倒的な価値を感じなければ、当社商品に置き換えてはくれないだろう」。そう考えた岩田は日本本社、中国の他事業部の営業担当と連携し、“オールキーエンス”でA社に最大限の価値をもたらす提案活動が展開できる体制を構築した。次に、「A社とその関連会社の中にどれだけキーエンスの商品を採用したいという人を増やすか。それが鍵だ!」と考えた。そこで、まずは大規模投資プロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーを訪問。キーエンスの商品群での提案を行い、ある程度の好感触を得ると、そこから実務担当者、さらに関連の装置メーカーにも回った。そしてわずかな訪問回数で、受注獲得の確信を得た。

「キーエンスの商品で製造ラインすべてを連結することで、生産スピードを格段に向上」。A社を動かしたのはこの提案内容だ。彼は見事にキーエンス商品群の採用を勝ち取った。中国市場においてもキーエンスのモノづくりの強みと提案力は効力を発揮する。彼は身を持ってそう体感した。

※PLC:プログラマブル・ロジック・コントローラ。製造ラインやロボットなどの「頭脳」にあたる部分。あらかじめプログラムされた通りに、システム全体を制御する機器となる。

Scene
2

販売促進担当として、 営業チーム全体への 販売戦略・施策の浸透を図る。

赴任して3年目の2015年、岩田は販売促進グループへ異動。販売戦略・施策の運営、営業担当の営業力・技術力育成を担うこととなった。彼が最も注力したのは、当時在籍していた現地メンバーの育成・指導だ。「当初、難しさを感じたのは、施策を実行してもその成果がなかなか表れなかったこと。もちろん施策の目的や背景も説明し、彼らも表面的には理解しているように見えるんですが。彼らからすると負担が増えることになるので、思ったようには動いてもらえなくて……」。

そこで彼は一計を案じた。どんな小さな集団にも影響力のあるキーパーソンはいる。そこで現地メンバーの中にいるキーパーソンへの啓蒙活動を試みた。「キーパーソンから他の営業担当に伝播してもらい、徐々に施策の目的や背景を理解してくれる人の比率を上げていく。時間はかかったものの少しずつ手応えを感じはじめ、成果が出てきたのは半年後からでした」。

外部環境の変化も追い風となった。2015年に中国政府が製造強国を目指す経済政策、「中国製造2025」を公表したこともその一つだ。この頃、日中関係も良好となり、中国での事業規模は急伸した。そして2017年、岩田はKEYENCE CHINA制御システム事業部の責任者に。「やるべきことは見えている。大役ですが不安はありませんでした」。責任者になるまでの5年間で中国市場を知り、また現地メンバーとの信頼関係を構築してきたことで、彼にはチームを率いる準備はできていた。

Scene
3

責任者としての第一歩。 それは、営業担当との信頼関係の構築。

岩田が責任者として最初に着手したのは、今以上に現地メンバーの定着率を高めること。「当事業部が扱っているPLCは技術的な難易度が高く、それを理解してお客様に最適なコンサルティング提案ができるようになるまで1年〜2年はかかります。だからこそ、せっかく育った営業担当が辞めてしまうのは大きな損失となります」。

岩田は個別のミーティングに最も時間をかけた。「一人ひとりの思いや状況、キャリアの考え方などを聞きながら、それぞれに合った課題設定を行う中で、私個人と一人ひとりの営業担当との信頼関係をしっかりつくっていきました」。やがて……。「岩田さんを信じてついていきます」。そう現地メンバーに言われた時は苦労が報われたと思った。「私を信じて、自身のキャリアアップのための課題設定やアドバイスであることを理解してくれたことはとても嬉しかったですね」。

Scene
4

競争環境が激化する中、 さらなる事業規模の拡大を目指して。

現在、岩田は責任者としてKEYENCE CHINAの制御システム事業部を率いている。2015年から現在までの間に現地メンバーの人数も増え、それ以上に売上規模が拡大。そして今や、中国系企業のお客様の売上が多くを占めている。それでも未開拓市場はまだまだ大きいと彼は言う。そのため今、改めて中国市場や競合調査、会社のターゲティングに力を入れている。「たとえば、『中国製造2025』の重点分野の一つ、次世代情報技術に関わってくるものだけを考えてもコネクター、半導体をはじめ数多くの部品がある。さらに半導体装置メーカーに注目したとして、その工程は100以上にのぼります。そうした中でキーエンスの商品が最も求められ、高付加価値を提供できる対象の機器は何なのか? そこを明確にして、その機器を製造しているお客様群を一気にターゲティングしていくのが、最も効率の良い販売戦略になります」。

人口約14億人、日本の25倍の国土。フォーチュンのTOP500企業数では2020年にアメリカを抜き第1位。巨大な中国市場は世界中の垂涎の的だ。当然、キーエンスの競合メーカーも必死となり、さらなる市場開拓を目指している。そんな中、岩田はどんな戦略を描いているのか? 「競争力の源泉は世界初、業界初の高付加価値の商品です。さらに、キーエンスには人の力があります。たとえば、キーエンスの営業担当はお客様の現場に直接入り込み、個別の課題に応じた最適なコンサルティング提案を行う。これは他にない強みです。商品の力と人の力を掛け合わせて、最大の付加価値を提供していく。そう考えています」。中国に赴任して9年目を迎えた彼の挑戦は、まだまだ続く。