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Story 03

Story 03

若手開発者の成長の軌跡

技術者としての「気づき」を得られる場所。
広い知識と視野で、新たなモノづくりに挑む。

Special その「夢中」が鍵だ。

Story 03 夢中の先に得られたもの

  • Satoshi Obuse

    小布施 聡

    商品開発グループ 入社6年目(2021年4月取材当時)

    「モノづくりに携わりたい」「やるからには売れる商品を」、そんな思いを抱えてキーエンスに。「ギークな人(技術知識が豊富な人)が多い」と話す環境で成長を重ね、現在は次世代カメラの開発を担当している。

Special

Scene
1

求めるのは、自分がつくった手応え。 少人数の開発体制だから実感できる。

システム工学科で学んでいた大学時代は、人工衛星の研究に没頭していた小布施。就活でも「このまま宇宙関係の開発に進もうかな」と考えていたが、一つだけ気になっていることがあった。それは開発体制。ロケットの開発ともなれば、数千人規模のプロジェクトになる。一人ひとりの仕事は重要とは言え、全体から見ると小さな一部分になってしまう。「自分がつくったと手応えを感じられる仕事がしたい」。そう考えた小布施は、自らの手でモノづくりに携われる企業も探した。そうして出会ったのがキーエンスだった。

「キーエンスの少人数での開発体制が魅力でした。実際、『自分がいなければ完成しなかった』『商品開発の全体像から携わっている』と感じられる機会にあふれていて、非常に充実しています」。就活時に望んだ「自分がつくったという手応え」を求めた結果、今、自分の努力がユーザーの課題解決に直結するという開発者の醍醐味を味わっている。

Scene
2

慣れないソフト開発に挑戦。 基本に立ち返ることで開けた視野。

入社1年目、2か月間の研修を経た後、早速任されたのは新商品の目玉としてカタログでPRされる3D計測処理の高速化だった。これまで汎用CPUで数秒かかっていた処理を、専用GPUを搭載して一気に0.5秒以下に短縮するチャレンジ。GPUは圧倒的な演算能力を備えたデバイスだが、CPUの処理をそのまま移植するだけでは目標は達成できない。当時、ソフト領域は得意分野というわけではない中での抜擢だった。「最初からこんなことを任されていいのか。と驚くのと同時に、これこそ求めていたキーエンスらしさだなという感じもありました」。

習うより慣れろ。小布施は手を動かし、分からなければ調べ、周囲に尋ね、懸命に仕事を進めていった。「配属後しばらく経った頃、私の業務内容を知った先輩が『CPUやGPUとはいったい何なのか、<キホンのキ>を勉強しようか』と声をかけてくれて、レジスタ、メモリ、命令など、コンピュータのアーキテクチャを教えてくれました。当時は自分の業務とのつながりが分からず、親切な人だなぐらいに思っていましたが、後になって本当に役に立つアドバイスだったことに気がつきました」。

それまでキーエンスにGPUを使った商品がなく、どうすれば高速化が実現できるか手探りだった。「はじめはソフトウェアばかり考えていたのですが、進めるにつれてハードウェアの理解も同じぐらい重要だということに気づいてきました。その時に役立ったのが、先輩からの『CPUとは何か』という復習だったんです」。CPUの役割、キャッシュの意味など、小布施はコンピュータの基本から理解しなおすことに努めた。単純にソフトウェアを実装すればそれで済むわけではない。回路全体、装置全体にまで目を配り、GPUがシステムにスムーズに統合されるソフトウェアの実装が求められる。自分のつくったものを世の中に出したいという気持ちを原動力に、1年目にしてGPUの実装を見事に成し遂げてみせた。「キーエンスでは開発メンバーも、企画から開発、リリースまで一貫して携わることができます。だからこそ、目の前の機能に関する知識があればよいというのではなく、技術の根本がわかっていることが重要なんだということを学べました」。

Scene
3

何度も突き当たるトラブルの厚い壁。 冷静に視野を広げ、 周囲の知見を活かし克服。

入社3年目、小布施はインライン3Dカメラ XTシリーズの開発に携わることになる。商品の初期検討から入り込み、これまで対応していたソフトウェアの実装に比べて、もう一段広い視野が必要になった。XTシリーズは3Dカメラでありながら、2次元の検査でも業界最高峰の能力を兼ね備えるという、従来の3Dカメラの常識を変える商品だ。「最初の原理検証機をつくるところから携わりました。お客様からの期待の声も聞こえてきて、非常に挑戦しがいのある仕事でした」。

スタートから小布施の意気は上がっていた。しかし、やりがいに比例して実現の難易度は上がる。「目指している性能の実現からブレークダウンして、あらゆるパーツの精度を定義していく必要がありました」。綿密に設計した試作機で実験を行い、完成度を高めていった。

精度面に目途が立ち、環境試験に進むと、カメラのレンズが温度変化によって割れるというトラブルが発生してしまった。「なぜこんな不具合が起こるのか、原因を見つけるのは簡単ではありませんでした」。設計図を見直し、レンズを確認し、原因を推測して対策を施しても、また割れる。工場内の振動や衝撃でも計測精度が維持されるよう、レンズは強固に固定されている。この固定条件が厳し過ぎるのではないか。しかし、緩和すれば精度が保てなくなる。「同じチームのメンバーだけではなく、生産技術部門の方にアドバイスをもらったり、他領域のエンジニアの方にも集まってもらって図面を見ながらディスカッションしたり……。最終的には分割していたレンズ群を一つにまとめる設計変更と、当社の別の商品の長年の実績から固定を緩和できる限界を割り出して解決しました」。目の前の問題ばかりに気を取られて、視野が狭くなってしまっては解決しないこともある。小布施は問題が生じるたびに、一旦、目線を引いてゆっくり考える時間を設け、周囲のエキスパートに質問し、チーム一丸となって壁を乗り越えていくことを学んだという。

Scene
4

付加価値の高さが「売り」になる喜び。 これからも、多くの現場に さらなる貢献を。

ドイツで開催された検査システムの展示会に訪れた時のこと。そこでは、自身が開発に携わったキーエンスのカメラが、大型の検査装置の中に装置の眼として組み込まれて展示されていた。そのカメラの高機能と使いやすさを、検査システムの「売り」として、アピールしている会社も見かけた。「私たちの目的はお客様の課題を解決することです。単に高機能なだけではなく、現場での使いやすさも非常に重要なんだと改めて気づかされましたね」。技術分野の広い知識に、現場の潜在ニーズを汲みとる力を掛け合わせることで、真に付加価値が高い商品を生み出せる。

小布施は今、現場目線での良い商品を生み出せる開発者になりたいと語る。「就活の時に考えていた、自分のつくったモノを世に出したい、という夢は叶いましたが、『売れる』商品をつくりたいという思いはまだまだ途上です」。

そして、こう続ける。「国内・海外問わず、カメラでの検査ニーズは増えていきます。より正確で、より使いやすい商品を開発することで、検査に対する人の関与度を下げることにつながり、付加価値の高い仕事に時間を使えるようになる。人と暮らしを豊かにするために必要な仕事だと思っています」。