PERSONALITY
「働くとは何か?」。
真剣に追求した先にたどり着いた
キーエンスという選択。
就活では、人に役立つモノづくりがしたくてメーカーを志望していましたが、私の両親はともに教師。「会社で働く」ことのリアリティを持てていなかった私は、あるメーカーのインターンシップに参加し、働く日常をこの目で確かめてみることにしました。その会社では仕事を業務ごとに細分化するスタイルだったのですが、私にとってはその仕事の進め方は窮屈な感じがして。もっと全体に関わっている実感が得られる働き方がしたいと思いました。
そこで、自分はどんな働き方を望んでいるのか真剣に考え、メーカーを前提にいくつかの条件を加えたのです。それが「自由に意見が言えるフラットな組織」「若くても大きな仕事を任されて成長できる」「頑張りがしっかりと評価される」。そしてこれらの条件を満たした会社がキーエンスでした。商品の強みや働き方、組織の在り方など話の筋が通っていて、存在感が際立っている。ここなら個人個人が輝く働き方ができると確信し入社。入社後、そこには期待以上の “仕事現場”が私を待っていました。


WORK
キーエンスの
「特徴ある尖った商品」の
具現化を支える治具開発。
キーエンスのモノづくりの大きな特徴はファブレスなこと。自社工場を持たず、生産は国内外の協力工場にアウトソースしています。私のミッションは社内の商品開発と協力工場の架け橋となり、治具開発を通して製造をコントロールし、量産化を支えること。しかし、キーエンスの商品は「新商品の70%が世界初」。生産する治具も新規要素が多く、立上げ段階ではトラブルも発生します。量産化後にトラブルが残っていれば、商品の品質にも影響を及ぼしかねません。そこで難易度の高い設計を終えた後は、生産ラインの立上げ中に徹底してトラブルを潰しきる責任も担うわけです。
1年目は先輩からマンツーマンで指導を受け、治具設計のイロハを習得。2年目以降は設計を任される治具の数がぐんぐん増えていました。協力工場の現場にも日参し、スタッフの作業を隅々まで把握することで、使い勝手を考慮した治具の開発ができるまでになり、自分でも成長を感じていた2年目の半ば、一生忘れない量産現場を経験することになりました。

トラブル多発で何度も心が折れそうに……。
それを「支えたもの」とは?
それは、超小型のCMOSレーザセンサ『LR-X』(※)の量産化。最も困難だったのは、センサ全体を超小型にするために、イメージセンサを誤差数ミクロン以下の精度で所定の位置に接着固定する全自動組立機を開発する必要があったことでした。これは非常に厳しい要求であり、量産化チームが持つ技術力のすべての投入が必要なことがわかりました。治具の一号機は、まるで医療ドラマの最先端自動手術機のような超複雑な精密機械に。その後、工場での量産試作に漕ぎつけましたが、ここから量産化完了までの道のりが大変でした。というのも、社内と工場の環境の違い、治具の機体ごとの違いなどによる僅かな影響が誤差につながるからです。誤差の原因が特定できず発売延期の四文字が頭をよぎることもありましたが、解決すべき問題をチームの課題と捉えることがキーエンスの強み。チーム一体となって議論する中で、技術的な解決策、日程調整の効率化など、どんどん知恵が集積。また、この商品はきっと大ヒットすると自分自身が信じていたからこそ頑張り抜くことができました。
その結果、ようやく合格点の良品率に。ついに迎えた新商品発表会では、営業担当が口々に「すごい!これは売れる!」と声をあげて盛り上がる中、販売促進担当者から「特に量産化チームの貢献が非常に大きいです」と称賛されました。自分たちの頑張りがしっかり認められ素直に嬉しかったです。また、一つの商品の初期試作の段階から発売まで携わり、紆余曲折があったものの完成度高く世の中に送り出せたことに達成感と安堵感を感じました。
※業界初の機能を持つ、精度・サイズともに業界最強クラスのCMOSレーザセンサ。詳しくは
「https://www.keyence.co.jp/products/sensor/photoelectric/lr-x/index_pr.jsp」
を参照。
開発を担当した社員インタビュー「江守 航輝」もぜひご一読を。




必ず量産化を実現する。
それが治具設計を担う
私の自負だ。